膝蓋骨脱臼について

# 膝蓋骨脱臼# 犬の関節# 犬の健康# 小型犬の病気# ペットケア
================

毎月更新!お役立ちコラムのご案内☆
獣医師&ワンフースタッフによる愛犬愛猫にまつわるコラムをご紹介します♪
================

膝蓋骨脱臼について

ワンフーアドバイザー

獣医師Naoka



こんにちは。前回の運動器疾患に続いて、今回は相談の多い膝蓋骨脱臼について解説していきます。実際、診察中に「うちの子、たまに後ろ足をピョコピョコさせて歩くんです」「急に足をあげてケンケンするけど、しばらくすると元に戻る…」そんなご相談をよくいただきます。 このような症状がある場合、考えられる原因のひとつが「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」です。少し難しい名前ですが、わかりやすくご説明しますね。

●膝蓋骨脱臼ってなに?

膝蓋骨とは、いわゆる「膝のお皿」の骨のことです。本来は太ももの骨の溝にきちんとはまっているのですが、この骨が内側や外側にずれてしまう状態を「脱臼」といいます。 脱臼することで歩き方がおかしくなったり、痛みが出たりします。

膝蓋骨脱臼は、小型犬で多い病気です。原因ははっきり解明されていませんが、遺伝的な要因が最も大きいと考えられています。具体的には、生まれつき(先天的)の膝の構造の異常が原因で、成長の過程で骨の形が歪んでしまう事などにより生じます。 ただし、元気に走っていたわんちゃんが急に足を痛がる場合、外傷やジャンプによる後天的な脱臼のこともあります。

●症状は?

膝蓋骨脱臼の症状は様々で、痛みがなく日常生活を送れることもあれば、痛みにより地面に足をつけることが出来ないこともあります。膝蓋骨脱臼はグレード分類されており、それぞれのグレードは以下の通りです。グレードの数値が高いほど、重度になります。

【グレード1】 普段は正常な位置にあるが、手で外せる
【グレード2】 頻繁に外れるが、手で戻せる
【グレード3】 常に外れているが、手で戻せる。
【グレード4】 常に外れていて、手で元の位置に戻すこともできない


軽度であれば飼い主さんが気づきにくいこともありますが、進行すると関節炎や靭帯の損傷を引き起こすこともあります。放置せず、早めの診察が大切です。
 

●治療法は?

治療法はグレードと症状の程度によって異なります。 軽度の場合は、体重管理や運動管理、サプリメント、消炎鎮痛剤などの保存療法で様子を見ます。 一方、重度で日常生活に支障がある場合は、手術による治療が検討されます。膝の構造を整える手術で、痛みの軽減や再脱臼の予防が期待できます。
 

●おうちでできる予防ケア

膝蓋骨脱臼は、完全に防ぐことは難しい病気ですが、次のような工夫で症状の発現や進行を減らすことができます。

フローリングに滑り止めマットを敷く
ソファやベッドへの昇り降りを控える
  (ステップを使う)
適切な体重管理(肥満にしない)
膝に負担をかけすぎない運動を心がける(ジャンプ・飛び降りるなど)


症状の進行を防ぐためには、日々のケアや環境づくりも大切です。 そこで、日常生活に取り入れやすいワンフーのアイテムもおすすめです。
PAW CARE CREAM の詳細を見る

RABGADO(ライト)の詳細を見る

「なんとなく歩き方がおかしいかも」と思ったら、なるべく早く動物病院で診てもらいましょう。 早期発見・早期対応が、わんちゃんの快適な生活につながります。 膝蓋骨脱臼は珍しい病気ではありませんが、わんちゃんにとっては生活の質を大きく左右する問題です。「ちょっと変だな」と思ったとき、すぐに相談できること。それが、飼い主さまにしかできない、何よりのサポートです。日々の様子をよく観察し、わんちゃんとの健やかな毎日を守っていきましょう。

今回のコラムは如何でしたか?
ワンフーホームページではこれからも愛犬と一緒に楽しめるコンテンツを更新していきます!

インスタグラムなどのSNSも元気に更新中!

Instagram Facebook LINE X

是非チェックしてくださいね☆

前の記事へ 一覧へ戻る 次の記事へ