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ワンフーアドバイザー
獣医師 Naoka
こんにちは。段々と厳しい寒さになってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
急な気温変動は、わんちゃん・ねこちゃんの体調にも影響しやすい時期です。暖房器具などを上手に活用し、暖かくして過ごしましょう。
前回は「認知症とは何か」、その対策や予防についてお話ししました。
今回はシニア犬に多い「食事」「睡眠」「歩行」「排泄」の悩みや介助方法について、前編・後編に分けてご紹介します。

今月は【食事】と【睡眠】について、一緒に見ていきましょう。
・食べ物を認識するのに時間がかかる
・ドライフードのままだとむせる
・食事のスピードが遅くなる
・勢いよく食べてむせる、詰まる
・起立しての食事が難しくなる
対策はその子によって様々ですが、例えば食べる勢いが強く食器が動いてしまう子には、重量のある食器に変えるだけで改善することがあります。
また、食器の隅にフードが溜まって食べにくそうな場合は、丸みのある形状の食器を選ぶのも一つの方法です。
以前より食事に時間がかかる場合、嚥下機能の低下や舌の動きが悪くなっている可能性があります。
その際はフードをふやかしたり、ウェットフードやとろみのある素材をトッピングすることで飲み込みやすくなります。

床置きの食器が食べにくそうな場合は、食事台を使用することで姿勢が安定し、食べやすくなることもあります。
寝たきりの子では上半身を起こして食事介助を行う必要がある場合もありますが、基礎疾患や普段の体勢によっては、無理に起こさない方が良いこともあります。
普段の食事の様子や体勢を動画に撮り、かかりつけの動物病院で相談してみましょう。
さらに高齢になると睡眠サイクルが変化し、昼夜逆転が起こることもあります。
認知症を発症すると、夜中から明け方にかけて鳴く「夜鳴き」がみられることがあり、飼い主様の精神的・身体的な負担につながることも少なくありません。
※夜鳴きが認知症によるものか、体調不良や要求によるものかの見極めは非常に重要です。 夜鳴きが見られた場合は、まずかかりつけの動物病院に相談しましょう。

まずおすすめなのが「介護マット」の使用です。
「寝ている時間が増えたな」と感じたタイミングが導入の目安です。
早めに使用することで、褥瘡や関節拘縮の予防、睡眠の質の向上につながります。
昼夜逆転の対策として、日光浴や外の空気に触れる時間をつくり、声掛けなどで刺激を与えることも大切です。
寝たきりの子では褥瘡予防がとても重要です。
体位変換を行う際には、皮膚のよれを整える「圧抜き」を意識することで、血行不良の予防につながります。
また、清潔を保つことも大切です。毎回のシャンプーが難しい場合は、洗い流さない洗浄剤や拭き取り用シャンプーも上手に活用しましょう。
介助の方法に「これが正解」というものはなく、その子に合った形を見つけていくことが大切です。
その子がどんな時にどんな行動をとるのか、何をすると落ち着くのかを日記や動画に残してみると、新たな気づきが得られることもあります。
それらを獣医師と共有することで、悩み解決の糸口が見つかるかもしれません。
今回のコラムはいかがでしたか?
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シニア犬の介助について考えよう -食事と睡眠編-
ワンフーアドバイザー
獣医師 Naoka
こんにちは。段々と厳しい寒さになってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
急な気温変動は、わんちゃん・ねこちゃんの体調にも影響しやすい時期です。暖房器具などを上手に活用し、暖かくして過ごしましょう。
前回は「認知症とは何か」、その対策や予防についてお話ししました。
今回はシニア犬に多い「食事」「睡眠」「歩行」「排泄」の悩みや介助方法について、前編・後編に分けてご紹介します。

今月は【食事】と【睡眠】について、一緒に見ていきましょう。
● 食事の悩み・介助
老化が進むと、以下のような行動がみられることがあります。・食べ物を認識するのに時間がかかる
・ドライフードのままだとむせる
・食事のスピードが遅くなる
・勢いよく食べてむせる、詰まる
・起立しての食事が難しくなる
対策はその子によって様々ですが、例えば食べる勢いが強く食器が動いてしまう子には、重量のある食器に変えるだけで改善することがあります。
また、食器の隅にフードが溜まって食べにくそうな場合は、丸みのある形状の食器を選ぶのも一つの方法です。
以前より食事に時間がかかる場合、嚥下機能の低下や舌の動きが悪くなっている可能性があります。
その際はフードをふやかしたり、ウェットフードやとろみのある素材をトッピングすることで飲み込みやすくなります。
フードによっては、ふやかすことで粘度が高くなり、逆に喉に詰まりやすくなるものもあります。
食べている量に比べて嚥下が少ない、食後に水を飲まないといった場合は、口腔内の確認も行いましょう。

床置きの食器が食べにくそうな場合は、食事台を使用することで姿勢が安定し、食べやすくなることもあります。
寝たきりの子では上半身を起こして食事介助を行う必要がある場合もありますが、基礎疾患や普段の体勢によっては、無理に起こさない方が良いこともあります。
普段の食事の様子や体勢を動画に撮り、かかりつけの動物病院で相談してみましょう。
● 睡眠の悩み・介助
動物の睡眠時間は、年齢とともに徐々に長くなっていきます。さらに高齢になると睡眠サイクルが変化し、昼夜逆転が起こることもあります。
認知症を発症すると、夜中から明け方にかけて鳴く「夜鳴き」がみられることがあり、飼い主様の精神的・身体的な負担につながることも少なくありません。
※夜鳴きが認知症によるものか、体調不良や要求によるものかの見極めは非常に重要です。 夜鳴きが見られた場合は、まずかかりつけの動物病院に相談しましょう。

まずおすすめなのが「介護マット」の使用です。
「寝ている時間が増えたな」と感じたタイミングが導入の目安です。
早めに使用することで、褥瘡や関節拘縮の予防、睡眠の質の向上につながります。
昼夜逆転の対策として、日光浴や外の空気に触れる時間をつくり、声掛けなどで刺激を与えることも大切です。
寝たきりの子では褥瘡予防がとても重要です。
体位変換を行う際には、皮膚のよれを整える「圧抜き」を意識することで、血行不良の予防につながります。
また、清潔を保つことも大切です。毎回のシャンプーが難しい場合は、洗い流さない洗浄剤や拭き取り用シャンプーも上手に活用しましょう。
● さいごに
今回はシニア犬の【食事】と【睡眠】についてご紹介しました。介助の方法に「これが正解」というものはなく、その子に合った形を見つけていくことが大切です。
その子がどんな時にどんな行動をとるのか、何をすると落ち着くのかを日記や動画に残してみると、新たな気づきが得られることもあります。
それらを獣医師と共有することで、悩み解決の糸口が見つかるかもしれません。

今回のコラムはいかがでしたか?
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